「パンを通じてコミュニケーションの場をつくりたい」 開催直前!
八ヶ岳ベーカーズ企画者インタビュー

八ヶ岳周辺には個性的でおいしいパン屋さんがたくさん。そんなパン屋さんが来週末、10月27日、28日にROCKの前に集まります! 新イベント「八ヶ岳ベーカーズ」です。

パン、焼き菓子の職人さんたち自身が出店するこのイベントを企画したのは、今年萌木の村に入社したばかりの西鍋早葵。今回はそんな西鍋にイベントに込めた思いや注目ポイントを聞きました!

パンを通じて発見した地元の魅力

——初開催の八ヶ岳ベーカーズ、開催が近づいてきましたね。イベントをやろうと思ったきっかけは何だったんですか?

萌木の村総務部の西鍋早葵。

入り口は個人的に「パンが好き」ということでした(笑)。ROCKがある山梨県北杜市や、八ヶ岳の周辺エリアはおいしいパン屋さんがいっぱいあって、自分でもいろんなお店に行っていたんですが、この地域のパン屋さんが集まるイベントってそれほどないな、と。「どうしてなんですかね」って話をしているうちに、「ならやっちゃいなよ」って言われて、それで企画することにしたんです。

——それで動き出したわけですね。

もともと夏のフィールドバレエが終わったあと、何かイベントをやりたいと思っていたんです。フィールドバレエは就活中にお手伝いをしてみて、自分ももっと関わりたいと思った、萌木の村に入るきっかけにもなったイベントなので、すごく楽しかったんですが、自分でイチから立ち上げるイベントもつくりたいという思いがあったんです。それで、夏頃に話を始めて、フィールドバレエが終わってから本格的に八ヶ岳ベーカーズの企画を動かし始めました。

——八ヶ岳ベーカーズは、「ベーカーズ」つまり職人さんというのを前面に出していますよね。

私自身がいろんなパン屋さんに足を運んでいて興味を持つところだったんです。この地域のパン屋さんは東京とかほかの地域から移住してお店を開いている方も少なくないので、「どうしてここにお店を出すことにしたんだろう?」みたいな興味があって。実際にお店で聞いたりしたこともあります。そうすると、お子さんが生まれたのをきっかけに、自然の豊かなところで子育てをしたくなったから、とかいろんなお話を聞けて。結果的にそうやって、地元出身の自分では気付かなかった、この地域の魅力を再発見するきっかけにもなったんです。そういうコミュニケーションの場をつくることで、パンへのこだわりはもちろん、パンを通して地域の魅力を発見できるかもしれない。新しい交流の仕方、地域にとってきっかけになるかな、と。なので、八ヶ岳ベーカーズでは作り手さん自身に来ていただくというのをひとつのコンセプトにしています。

ここだから“会える”お店もたくさん!

——直接職人さんとお話ができる場ってなかなかないですよね。

今回の開催でも、実店舗がない、通販だけのお店さんもあったりします。そういうお店の職人さんは本当にお会いする機会がなかなかないので、この機会にぜひ、と。普段イベントにあまり出られないお店さんもいらっしゃいます。

インタビューの途中でお邪魔したパン工房レストランmegane(めがね)さんも今回の八ヶ岳ベーカーズ出店者さんのひとつ。店舗にはイートインスペースもあります。

——そういうお店さんを口説くのは大変だったんじゃないですか?

ありがたいことに面白がってくださる方も多くて、いろんな方に集まってもらえることになりました。もともとROCKのことを知っていて、食べに来てくれている方もいらっしゃったので、この場所だからというのも大きな要素でした。とはいえ、いろんなお店さんにご協力いただくわけなので、ちゃんと有意義なものにしてお店さんにもメリットがあるものにしないといけない。けど、今回が初開催なのでどれくらいのお客さんに来てもらえるのか、読めない部分もあって、その辺は悩みました。私は大学時代、観光の勉強をしていて、そのときもゼミでイベントの企画・運営をしたりしていたんですが、大学の場合はお店さんも地域貢献とか大学生への協力という意識でやってくださることも多いんです。きちんとお店さんに還元できる形を、今は考える必要があるので、そこがまず難しかったです。

ROCK×パンだからできる楽しみ

——会場はROCKの店舗前なんですよね。

はい。1日10店舗程度、パンの数はお店さんにもよりますが、平均したら1店舗あたり100個くらいのパンを用意していただく予定です。種類も、多いところは7種類とかいろんなパンが集まります。このエリアのパン屋さんは人もパンも個性的なので、いろんなパンを楽しんでほしいなと思います。ただ、パンのイベントってスタートと同時に売り切れてしまうこともあるんです。そうするとあとから来たお客さんがガッカリしてしまう。なので、今回は1会計につき5個までという形で販売個数の制限をさせていただくことにしました。なるべくたくさんの方に楽しんでいただきたいので。

会場はROCKの店舗前。朝からいろんなお店がここに集まります。

——9時からお昼までと、朝食やブランチにもちょうどいいですよね。

そうですね。パンだけでなく、当日は甲府のAKITO COFFEEさんも出店してコーヒーを出してくれます。それと、ROCKも開店前ですが出店を出す予定です。

——パンだけじゃないのは嬉しいですね!

はい。ROCKからはスープやお肉を出す予定です。パンといっしょに食べていただこうと。実際にどんなメニューを出すか、料理長の菊さんとか含め、いろいろ相談しています。その辺含めて、「来ても売り切れてしまって何もない!」というのだけは避けられるようにと考えています。

お客さんと、そしてお店同士のコミュニケーションの場に

——ROCKがあることで、パンだけじゃなく、いろんな楽しみ方ができる。

パンに合わせた料理を出したり、逆に「こういう料理があるからこういうパンを出そう」というふうに考えてもらうこともできるかもしれない。八ヶ岳ベーカーズはこれからも年2回くらいのペースで続けていければと思っているので、今後そういう新しい試みがもっとできるんじゃないかと思っています。お客さんが自分で具材を選んでサンドイッチをつくれるようにしたり、パンに合わせたビールやワインといっしょに楽しんだり、そういうこともできたらな、と。何かしらテーマを設けた開催なんかがあっても楽しいかな、とかいろいろ夢が膨らみます(笑)。

——ROCKというお店がハブになるイベントですね。

そうなれたらいいなと思います。実際「ROCKならやろう」と言ってくださるお店さんもいたり、この場所の大きさを感じています。イベントの準備を進めていて意外だったのは、パン屋さん同士ってあまり横のつながりがないと言う方が多かったことです。お客さんとの交流はもちろんですが、そういうパン屋さん同士の交流の場にもなれたらいいなと思っています。今回は北杜市や韮崎市といった山梨県内のお店さんが中心ですが、八ヶ岳ベーカーズとしては長野県の富士見町や原村、茅野市までを「八ヶ岳」と定義しているので、今後さらにいろんなお店さんに出店してもらって、新しい出会いの場にしていきたいです。

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