《八ヶ岳ベーカーズ対談企画》「こだわりは、いっぱいあって語りきれません!」
—あとあとかとか。・川村あゆみさん

八ヶ岳のパン屋・焼き菓子屋が萌木の村に集結する『八ヶ岳ベーカーズ』。今年の秋は2020年10月11日(日)に行われます。イベント開催に向けて、出店するベーカーズおひとりおひとりを紹介する特集記事をお届けします。

第12回目の対談は、『あとあとかとか。』の川村あゆみさんです。2019年春の八ヶ岳ベーカーズから参加してくださっています。とにかく作ることに集中したい!という川村さんは通信販売のみで活動しています。今回は、北杜市に移住するまでのお話や、お菓子作りのこだわりについて伺いました。

作り手の川村さん。

―はじめまして。川村さんはお店を始めてどれくらい経つんですか?

川村 八ヶ岳にきたのは、2014年なのでもうすぐ6年ですね。その前は2011年から、東京の世田谷のとあるパン屋さんで、間借りしてやらせていただいてました。それをいれると9年です。

―東京出身なんですか?

川村 いえ、山形です。実家が洋菓子屋なんですよ。大学で東京に来て美術史学科で美術がしたかったんだけど、実家がお菓子屋だからそっちに目が行っちゃって。バイトで代官山のカフェ兼パン屋のお店があって、18歳の時にシニフィアンシェフの志賀さんに出会い、その時からずっとお世話になってます。その時はアルバイトでやってたんですけどどっぷりハマっちゃって。私、パンじゃなくてお菓子がやりたかったんですけどね。志賀さんがユーハイムに行くことになって、その時に私も就職のタイミングだったんでそこで就職させてもらったんです。最初は企画の仕事がしたかったんですけど、やっぱり味を作りたいなって思っちゃって。それで3年くらいで辞めて、コルドンブルーでフランス菓子の勉強をしながら、製粉会社に入社して、そこでコンビニなどの商品のレシピ開発や小麦粉製品の開発やレシピ提案などさせてもらいました。

―大学では美術史やってたんですよね、全く違う道ですよね。でも実家は継がなかったんですか?

川村 実家は姉が継いでるから私がいなくてもいいかなって。方向性も違うんで。でも仲は良いですよ!

―こっちに引っ越してきたのは?

川村 やっぱり自然を求めたんですよね。東京の西部とかでもよかったんですけど、広い土地が欲しいってなると高いじゃないですか。甲府だとちょっと暑いし自然がちょっと足りないし。

―お菓子作りでこだわりとか大切にしてる事ってありますか?

川村 いっぱいありすぎて語れないです(笑)甘さは優しめにしたいなっていうのはあります。身体になじむように、優しくしたいです。きび砂糖など精製度の低い砂糖を使ったり。フルーツとかも外国のドライフルーツなど使ったりしないし、ピューレとかもこの辺の農家さんから仕入れたもので作ってます。地産が難しいものは他の県から仕入れたりしますけどね。あと大切にしている事・・・でも絶対美味しい方が良いですよね。うまくいかない事もありますけどね。

―新商品は定期的に作るんですか?それとも定番商品?

「あとあとかとか。」ルバーブのケーキ。

川村 季節もので去年作ったお菓子をまた今年作りたいかって言うと何か違う感じもして、ちょっと変えたりするしその時の自分の感覚ですかね。

―この辺でやってて良かった事とか不便な事はありますか?

川村 やっぱり一番は自然が豊富な事かな。あと小麦を昨年友達と作って、その小麦がとっても美味しくて感激しました。あとベリー系も豊富です。でも東京に勉強に行き難いかな。講習会とか行きたいですけど、コロナっていうのもあるし、全然行けてないですね。あとは東京で食べ歩きしたいですね。東京はやっぱ美味しいお店沢山ですよね。

―旦那さんが陶芸家なんですよね、一緒のHPですけど何かコンセプトはあるんですか?

川村 最初はあったんですけど、今は特に(笑)ゆくゆくはお菓子と器でやりたいなとは思うんですけど。いまは、SNSでのお菓子の紹介の際などは、夫のお皿にお菓子を乗せて使わせてもらっています。

「八ケ峰かぼちゃのチーズケーキ」と旦那さん・晃弘さんの作品。

―旦那さんが作った器に奥さんが作ったお菓子を乗せて提供するのも素敵ですね!ライフスタイルはどんな感じですか?個人でやってると仕事とプライベートに境がないじゃないですか。

川村 土日のどちらかが夫が仕事があるので、一日は夫が仕事、一日は私が仕事させてもらってます。月曜日は仕入れとか細かい雑用とかして、火曜日から金曜日まではがっつり仕込んでって感じかな。火~金は5時に起きて朝ごはん作ったら、小一時間仕込みの用意をして、娘が起きたら保育園に送り出す用意をして、8時半から仕事を開始して、17時半頃には子どもの迎えに行ってってなると全然時間ないんですよ。子どもがいてこの仕事をするのは親の協力無しじゃ出来ないなと実感してます(笑)コロナ前は山形から両親が結構来てくれてたんですけど、2月くらいから全然来れなくなって大変ですね。もっと仕事したいです。仕事大好きなんで(笑)

―おじいちゃんおばあちゃんが近くにいると本当に助かりますよね。姪っ子を見てて思います。今後の夢ってありますか?

川村 今後の夢もいっぱいあありますよね。でも近い夢だともっと美味しく焼けるようになりたいとか、環境的なことと組み合わせて作りたいなとか。

—環境的な事とは?

川村 サスティナビリティな事も視野に入れて、今はパッケージがビニールなんだけどそいいうのも改善していきたいですよね。

―なるほど、環境にやさしいパッケージですね、袋の有料化とかもですけどそういう活動だんだん主流になりつつありますもんね。ところで、八ヶ岳ベーカーズはそんな印象ですか?

2019年春八ヶ岳ベーカーズにて。ご夫婦で参加してくださいました。オープン直後からお客さんがひっきりなしでした。

川村 お客さんもスタッフもみんな幸せなイベントですよね。そんなイベントなかなかないと思う。お客さんも幸せそうにパン食べてコーヒー飲んで、出店者側も最初にお客さん一気に買ってくれてダラダラせずにさっと終わるんで心地いい感じです。ベーカーズに出店しているお友達みんな良いって言ってますよ!絶対出た方が良いってみんな言ってます・まかなも出るんだよって話してます。今年出るか分からないけど(笑)

―そう言っていただけると嬉しいですね、ありがとうございます!今年もまかない多分出ると思います(笑)当日もよろしくお願いします!

【八ヶ岳ベーカーズ2020autumn】
日時:2020年10月11日(日) am10:00~pm15:00 ※売切れ次第終了
場所:萌木の村ひろば
入場料:無料
問い合わせ:0551-48-2521 (萌木の村ROCK)

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